里見八犬伝は神余から始まった。
1月21日(土)千葉県館山市神余モニターツアーに磯山が参加しました![]()
エコウォークは「地域の幸せな暮らしを地元のガイドさんが伝える」ガイドウォークです。住んでいる人たちの「誇り」を体験し、次世代に守るべきものを共有し、それを保全する活動に参加もできる楽しいプログラムです。
神余(かなまり)地区は、館山と白浜を結ぶ県道沿いに、市内最大の広さを持つ地区で、周りを山に囲まれた盆地の中にあり、中央を巴川が流れ、その両側には田畑が階段のようになっています。また、古くからの歴史をもつ安房神社ゆかりの八つの地区からなっており、マテバシイをはじめとした自然林、ウドやわらびといった山野草が豊富で、5月にはゲンジボタルが飛び交い、幻想的な美しい自然が見られるそう!自然と文化、歴史と豊かな農産物を併せもつ神余の住民の方たちが中心となって調査をし、考え、作ったエコウォークプログラムです。
それでは、レポートしますね![]()
参加者は館山近郊の方々25人くらいで、皆さん、神余を応援していらっしゃいました!
ガイドは、NPO安房文化遺産フォーラムの中屋勝義さんです。
中屋さんは館山市博物館で「ミュージアムサポーター絵図士」として地域文化財を探訪するための地図と解説をつけた「歴史散策マップ」を制作していて、絵がとっても上手なのです!
今回の地図も中屋さんが作ってくれました。
いよいよ出発!歴史深い箇所を巡るらしいです。
神余(かなまり)は、「金丸氏」の名からきているそうです。
金丸家は藤原一族の豪族で大和朝廷より東国征伐に派遣された坂本田村麿将軍と共に戦いに活躍したご褒美に神余郷を貰ったそうです。
まず、最初に行ったのは、「金丸城跡」金丸氏が立てた縄張りの城。
金丸氏は平安時代末期に安房国府の役人を勤め、鎌倉時代には源頼朝の御家人になった武士で、戦国時代の初めに里見氏が登場してくるまで、神余を本拠居にして、その周辺に勢力を持った一族で金丸氏の居城だった金丸城跡だと伝えられているそうです。
守りに有利な険しい地形の場所で丘の一角に簡単に敵が攻められないように農業用水路の要害の砦がありました。
入口の墓地に元禄6年(1693年)の如意輪観音がありました。江戸から運ばれたそうです。16人の女性の名があるので、十九夜・二十夜・二十一夜などの月待ち供養として建てたもので、女性が安産や子育ての無事を願ったものだそうです。女性を大切にした神余の文化を感じますね。
山頂は曲輪(くるわ)になっていますが、周囲を土塁状のもので囲われていて、その下の段に腰曲輪がいくつか造られ、東に続く尾根は堀切で切断されていて、そのむかし城であったことがわかります。
また円形の石積の炭窯がありました。(この炭窯については、反省会のときに地元の方たちが館山にある様々な形状の炭窯について議論されていて、地域資源を熱心に研究されているんだなぁと感心しました。)
ちょっと歴史を解説
「房総里見軍記」によれば、嘉吉元(1441)年頃、安房には金丸氏、東条氏、安西氏、丸氏の四氏が分立していたいう。しかし、金丸光孝(景貞)は家臣の山下作左衛門景胤(定兼)の謀反により殺害され、その領地を横領し山下郡と改めた。怒った安西氏、丸氏が金丸城を攻め、山下氏を攻め滅ぼした。しかしこの所領分配をめぐって安西景春と金丸信朝が対立、安西景春は勝山城に身を寄せていた里見義実が手柄を立て、その恩賞として白浜城を与えられたそうです。
次に金丸館跡地を通り、
金丸氏の居館跡といわれている神余小学校へ。
大きな大木のある小学校で、
現在は25人の生徒が通っており、参加者に生徒さんがいらっしゃいました。
向かう途中に気になる門がありました。キレイに手入れされていて、素敵![]()
日吉神社
およそ200年前から伝わる神事、「神余かっこ舞」は、毎年7月19・20日に行われる日吉神社の例祭に、雨乞いと五穀豊穣を願い奉納されます。
高校生による3人の男子が獅子頭をかぶり、腰につけた鞨鼓を打ち鳴らし、2匹の雄と1匹の雌が、ゆったりとまた激しく伝統の舞を踊り、その側では4人の女子が雨を表す七色の紙を垂らした花笠をかぶって、カエルの鳴き声を表す「ササラ」を鳴らして祈るそうです。館山市無形民俗文化財になっている伝統ある「かっこ舞」を後世へ継承するために、地元の高校生たちが引き継ぎ積極的な活動が行われているそうです。
2月26日(日)第五回安房の伝統芸能まつりが千葉県南総文化ホールで開催されるそうです。
安楽院跡
大正12年(1923年)の関東大震災で潰れるまで、真言宗の安楽寺があったが、いまは自性院に合併されており、安楽寺は金丸氏に忠義を尽くした家臣のために建てられたそう。墓地には、金丸氏の子孫で江戸時代に神余村の名主や、旧家の墓があって、大日如来を刻んだ寛永10年(1633年)の古い女性の墓石もみることができるらしいです。
塩井戸
巴川の中から塩水が湧き出しているんだそうです。その昔、神余の貧しい家で塩気のない小豆粥でもてなされた弘法大師が、川に下り杖をさして塩水を湧きださせたと伝えられているそう。弘法井戸とも呼ばれ、弘法大師伝説として千葉県指定の民俗文化財だそうです。少しなめてみたのですが、甘い塩味でした♪
里見八犬伝で有名な山下定兼の城 山下城
神余小学校の北側にある山を城山といい、平安時代の保元物語や鎌倉時代の吾妻鏡に登場する金丸氏の居城跡と考えられているそうです。頂上は高さ1mほどの土塁に囲まれ、明治40年頃まではその内部にさらに高さ2m、方8mの土塁があったといいます。
自性院
室町時代に家臣山下定兼の反逆にあって自殺した金丸景貞のために立てられたお寺で、もとは地蔵畑というところにあって、景貞が葬られたという「お腹やぐら」の近くに建っていた。現在の場所に出てきたのは江戸時代のこと。大正12年の関東大震災で潰れた3つの寺を合併したそうです。
平安時代中頃の阿弥陀如来の木像と来迎寺の本尊だった阿弥陀如来像の体内にあった鎌倉時代の水晶の五輪塔も市の指定文化財だそうです。
お腹やぐら
ここは元自性院だったところで、金丸景貞はここで切腹自殺したそうです。
地蔵畑岩屋・地蔵やぐら
室町時代、このやぐらに自性坊という僧が住んでいた頃、山下定兼に追われた金丸景貞はここで自殺、自性坊はこのやぐらに景貞を埋葬したようです。数年後金丸家で近くに堂を建て、自性坊にその菩堤を弔ってもらい、それが自性院の始まりだそうです。
ところが江戸時代の元禄16年、大地震が発生して房総地方は大被害を受けました。この地震で自性院も倒れ、現在地へ移転したそうです。
ここには、石地蔵が2体祀られていて、立像の裏側にはこんな文章が刻んであったそう![]()
「神余村の地蔵畑には昔から地蔵尊が祀られていました。元禄16年11月21日夜の地震で、祀られていたやぐらが倒れてしまい、本尊は木像なので自性院へ還しました。代わりにこの石地蔵尊を建てておきます」
ほぉ~、繋がった。なるほど![]()
これだけの文章ですが、その背景には神余区の数々の歴史が含み語られているのです![]()
ここから、里見八犬伝はどうやらはじまりのようです。
里見八犬伝 「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」
小さな里山集落に2つも城跡があるって凄くないですか?
たくさんの歴史の宝が埋もれている場所のようです。(一度ではわからないかも?)
感動したのが、ガイドの中屋勝義さん含め神余の方は、今回行った場所になんと、200回位通っているらしく、墓石を持ち帰り、拭いて、裏に彫られている墓石文字と昔の異体文字で書かれた資料を解読し、次世代に歴史を伝える大変な努力をしておられるそうです。
ガイドの中屋勝義さんは、ここからさらに奥深くお話をされておりました。
現在も目下調査中に付き、今後が楽しみです
乞うご期待![]()
さて、小さいとはいえアップダウンがある里山を歩き、お腹がペコペコに空いてきました。いよいよ念願のランチタイムです![]()
地元のお母さんたちが作ってくれたメニューは神余産野菜の絶品ラインナップ![]()
- 神余野菜がふんだんに入った具沢山豚汁(寒かったのでシビれました)
- 神余野菜達の煮物(これが程よい甘さで本当美味しい)
- 黒豆、ごぼう、人参の煮物(色とりどりでキレイ)
- 大根のなます干し柿入り(柿がとっても良いアクセント)
- ゴウヤの佃煮(意外、ゴウヤ、佃煮もいける!夏のゴウヤを冷凍保存したそう)
- 菜の花、ごま、紅生姜のご飯(館山といえば菜の花、綺麗な緑!この組み合わせ抜群)
- お新香(たくさん種類があり、どれも絶品)
- 獅子が焼印されたどら焼き(お腹一杯だったので帰りの道中にいただき大満足)
お母さんたちの料理どれも美味しくて、クオリティが高く、本当に感動しました。
量が多かったから最初は諏訪部さんと心配をしていたのですが、なんてことなく2人ともペロっと間食。幸せ過ぎる!
なんと、ずうずうしい私は、他のテーブルの残り物を自らいただきお持ち帰りしてしまいました。
どうしたら、あんな煮物が作れるのだろうか?あの味をものにしたい!
次回、ツアー内容に料理教室もあったらなぁと思いました。
ご馳走様でした!!
美味しい食事が終わった後、参加者が挨拶をしました。皆さん神余の歴史、自然、文化そして人がとても好きなようです。そうなのです!よそ者の私も感じました。何と言っても温かいのですこの地域の方々。
そうして感動した後、宴もたけなわと思いきや、熱いこの方たち
次は反省会に突入。。
30年続いている「和田花嫁街道ハイキングガイドの庄司さん」を囲んで
長きに渡り、続けていらっしゃる花嫁街道ハイキングのノウハウを聞き、その経験を踏まえ、神余区も今後、エコウォークの発展をしていきたいという地域の方々の熱い会議が繰り広げられました。
地元の人々の熱意が伝わり、考え深いものがあり勉強させられる貴重な体験の一日でした。
エコウォークの本番は春になりそうです。歴史好きの方、里山好きの方、食いしん坊の方、 ターゲットが多い贅沢なエコウォークになりそうです。
この神余にはこの地で採れた農産物や加工品を売る直売所があります。エコウォーク+直売所。 楽しみですね!
























































